商工会議所について
商工会議所の母体は、中世より近世にかけて西欧諸都市において商工業者の間で結成された「ギルド」だといわれています。世界初の商工会議所は、1599年のフランスのマルセイユに組織されたマルセイユ商業会議所。それ以来ヨーロッパ大陸諸国には、フランスに範をとった商工会議所が続々設立されました。
日本においては、1878(明治11)年、江戸時代に欧米列強と締結した「貿易に関する不平等条約」の改正に当って伊藤博文等が、条約改正は国民の世論である旨を英国公使パークスに述べたところ、日本には多数の集合協議する仕組がないではないか、個々めいめいの違った申し出は世論ではないと反駁され、政府は海外における実情等をみても商工会議所制度の実施が必要であると認め、諸外国の制度等を参考として「商法会議所」の設置を全国的に勧奨するに至った。その結果として東京(3月 初代会頭 渋沢 栄一)、大阪(8月)、神戸(10月)の3箇所に商法会議所として設立されたのが始まりです。
1892(明治25)年には、15の商業会議所がその連合体として商業会議所連合会(現在の日本商工会議所)を結成。今日では商工会議所法に基づく認可法人として全国に515商工会議所、125万会員を有しています。